むし歯予防・歯周病予防・定期検診について
歯を削る治療から生涯使い続ける「健康な歯」へ
広島デンタルクリニックでは、むし歯や歯周病などのトラブルが起きてから治療するのではなく、トラブルが起こる原因を取り除くことで健康的な口腔状態を維持していくための定期的な検査・予防・メンテナンスをオススメしています。
正しい歯みがきの指導やクリーニング、検査等を受けることにより、高齢になっても自分の歯で食べることができ、むし歯や歯周病にかかる可能性も低くなります。
最初は小さなむし歯でも、時間の経過とともに大きくなってしまいます。
むし歯が進行して神経に達してしまう前に治療をして、少しでも多くの自分の歯を残すためにしっかり予防していきましょう。
むし歯や歯周病が与える悪影響
近年の研究で、歯ぐきの炎症が全身に多くの影響を与えることが明らかになってきました。誤嚥性肺炎や早期低体重出産、心疾患のリスクなどが報告されています。
歯周病を予防することは、全身の疾患や生活習慣病を予防することにもつながります。
出産時のリスクが高くなる
近年、様々な歯周病の全身への関与がわかってきました。なかでも妊娠している女性が歯周病にかかっている場合は、低体重児や早産の危険度が高くなることが指摘されています。その危険率は実に7.5倍にものぼるそうです。
生まれてくる元気な赤ちゃんのために、歯周病予防に取り組みましょう。
人間関係が悪くなる
口臭の原因の大半は歯周病です。自分ではなかなか気付けない口臭は、周りからも指摘されにくく、それが原因で人間関係が悪化してしまう恐れがあります。
好きなものを美味しく食べられなくなる
むし歯や歯周病が原因で総入れ歯になると、自分の歯で噛む場合の4分の1しか噛めないといわれています。
そのためカタいものが食べづらくなり、好きなものを食べられなくなってしまいます。
認知症になりやすくなる
むし歯や歯周病で歯を失うと、よく噛むことができなくなります。その結果、脳への刺激が少なくなり、認知症になりやすいと言われています。
もっとも認知症になる危険が高いのは、歯の本数が減っているにもかかわらず、入れ歯を使わない人で、入れ歯を使っている人に比べ、はるかに危険度が高いことがわかっています。大切なのは、歯を大切にし、歯の本数を減らさないこと、そして、歯の本数が減った時に入れ歯を使って咀嚼する能力を補填することです。
むし歯・歯周病予防のポイント
正しいセルフケアを学ぶ、ブラッシング指導(TBI)
当クリニックでは歯科衛生士による正しいブラッシング指導を行っています。
磨きにくい場所に適したブラッシング方法を実際に確認していただきます。
歯ならびやかみ合わせ、年齢など、患者さまによってブラッシングの際の注意点は異なります。極端なようですが、歯1本1本それぞれブラッシング方法が違うのです。
TBIにより、正しいブラッシング方法をしっかり身に付けましょう。
また、ブラッシングの心地よい刺激は歯ぐきを引き締め、マッサージ効果も期待できます。
※TBI : tooth-brushing instructions
むし歯予防・歯周病予防の重要性
現在、日本の80歳の方に残存している歯の本数は6~7本といわれています(厚生労働省調べ)。
これは決して多いとはいえません。
同じ高齢者でも、北欧ではずいぶん事情が違います。歯の残存平均本数は、スウェーデンでは75歳で平均19.5本もあるのです。
特に北欧ではむし歯予防・歯周病予防の意識が最も進んでおり、大人の定期検診受診率は80%以上もあり、子供も100%近くが受診しています。
他の先進諸国も70%以上の定期検診受診率が一般的になってきました。しかしながら、日本での定期検診受診率は10%しかないといわれています。
歯の健康には「治療より予防が大切」だということが日本でも徐々に浸透してきました。このページでは、なぜ予防が大切なのかをお伝えします。
むし歯になる前に
病院にかからずに風邪が治った経験はあっても、むし歯が治った経験がある人はおそらくいないのではないでしょうか。歯には自然治癒力がないからです。一度むし歯になると、どんなに素晴らしい治療を受けても、残念ながら元に戻ることはありません。
さらに、初期のむし歯は自覚症状に乏しく「痛い」と歯医者さんへ駆けつけるころには、かなり進行していることがあります。そうならないために、歯医者さんでの定期検診を習慣にしておきたいものです。
むし歯になりやすいお子さんの歯
健康な歯は、栄養を吸収するために不可欠。お子さんの歯を守ってあげることは、保護者が考えている以上に重要なことです。残念なことに、乳歯や生えたばかりの永久歯はやわらかく、むし歯になりやすくて進行が早いのが特徴。そのため、定期検診が大人以上に大切になります。
「子どもが歯医者さんを怖がる」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、乳歯が生え始めたころから歯医者さんに慣れさせてあげると、スムーズにいくようです。定期検診を習慣づけ、大切な歯を守ってあげましょう。
歯周病にならいないために
「歯」を失った状態を想像してください。食べ物を噛むことができませんし、正しい発音で会話することもできません。とても不自由な生活を強いられてしまいます。
そして、その最大の原因は、歯周病といわれています。
歯周病はむし歯以上に自覚症状に乏しく、異変に気付いたときには症状が進行しているケースが見受けられます。しかも、大人の80%がかかるというデータもあるほど、ありふれた病気。定期検診を受けて予防することが、何にも勝るといえるでしょう。
忙しい社会人こそ、節目節目に歯科検診
忙しく生活が不規則になると、むし歯になるリスクが増えます。忙しい社会人こそ、健康診断や人間ドックを年に一度受けるように、歯科検診も定期的に受診しましょう。
むし歯をきちんと治しても、歯の汚れやバイオフィルムは必ず歯についてきます。
忙しい方こそ、痛くなって困らないように1年の予定に歯科検診も組み込んで、歯医者さんに足を運んでください。
大切なのは「予防の習慣」をつけることなのです。
当クリニックは、ご家族の方全員が健康な自分の歯を一生使い続けることのできる喜びを分かち合えるように、歯科検診を通じてずっとサポートさせていただきます。